投稿

6月, 2017の投稿を表示しています

センスのないあなたに送る、絶対負けない「音楽性獲得法」

イメージ
はじめに はじめに言っておかなければならないのは この記事が 「センスも悪くて才能も無ければ人並み以上の耳もない 」 という人のための方法論であるということ。 さあ自ら絶対的な才能を信じて疑わない人間は今すぐご退出願います!! さてと。 センスのないあなた。 悲しいかな、この世界には大した努力もすることなく 非常に音楽的で高度にテクニカルな演奏技術を手に入れた 「センスの良い」 人間が存在します。 それは確かです。 我々凡人はその圧倒的なスピードには ひれ伏すしかありません。 上達の速さでは彼らには叶わないのです。 でも安心してください。 センスが悪くても才能がなくても耳が悪くても 音楽的な演奏 をすることは可能です。 ひたむきな努力と継続的な練習が 必要になりますがそれは確実に可能なのです。 うさぎと亀のお話を思い出して、 センスないなりに地道にやっていきましょう。 また、この記事で紹介する方法の短期的成果として、 次回のレッスンにて、レッスンの先生をして 「あなた一体どうしちゃったのよ」 と言わしめることは可能です。 お楽しみに。 「音楽的な演奏」とは 音楽的な演奏とそうでない演奏の違いは明確です。 「音に思想があるかないか」 です。 両者の違いは一聴してすぐにわかります。 音に思想があるとはどういうことか。 簡単に言えば「こういう音を出したい」 と 理想を持って音を出しているということです。 実はこれ、音楽的な演奏をするしない以前に そもそも楽器を演奏する際には 絶対に必要不可欠なはずの事柄 なのです。 ピアノ以外の楽器に触れたことのある人だと ここらへんのことはイメージしやすいと思います。 何が言いたいかというと 頭の中に音のない状態で楽器を演奏するのは 実はとっっっっても難しいことなんですよ。 私はトロンボーンをやっているので 特にその傾向は顕著です。 音程は取れず、そればかりかすぐに体力はなくなります。 無理な奏法を強いられるか...

Fabbrini Steinwayの秘密

イメージ
再会     2017 年 6 月 22 日、帰宅した私を開きっぱなしのMacBookが迎える。 画面には朝開いていたYouTubeがそのまま写っている。 表示されていた動画を見るともなく再生してみる。 …モーツァルトのコンチェルトか。 年老いた現代の巨匠がしわくちゃな笑顔を見せながら登場する。 演奏が始まるとムーティの大げさな動きに反して 抑制の効いた端正なオーケストラ。 好きな演奏だ。 さてピアノはどうか……? その時私は、 ピアノの側面に懐かしい文字を見いだしたのだった。 * Fabbrini Steinway Fabbrini Steinway と呼ばれるピアノをご存知でしょうか? イタリアの調律師である アンジェロ・ファブリーニ氏( Angelo Fabbrini )が ハンブルク・スタインウェイを独自の方法によって 再調整したピアノがこう呼ばれています。 ポリーニが先日来日した 際も このピアノを伴ってやってきていたようです。 実はポリーニ以外にもあのミケランジェリやリヒテル、 シフなどもファブリーニ社の製品を使用しているのだとか。 (出典 http://www.classical-scene.com/2010/04/28/thoughts-on-hearing-maurizio-pollinis-hamburg-steinway-fabbrini-in-concert/ ) スタインウェイとの違いは見た目ですぐにわかります。 ピアノの側面、スタインウェイのロゴの真下に、 デカデカと金文字で 「 Fabbrini」 の文字が貼られています。 他社の製品勝手に改造した挙句に 本家のロゴより目立つように自分の名前貼っちゃうんだから、 たいしたもんです。 そりゃスタインウェイからは快くは思われないでしょうね……。 Fabbriniによる改造 何を改造したか。 そこについては、「調律に手を加える」ほか、 「数々のアクションパーツを交換あるいは再構築」し、 「弦と駒と響板の相互作用を見直す」、 ...